アドキャリア|広告会社就活/キャリアを成功させるブログ

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就活苦で親友が自殺した話

私は就活が嫌いだ。死ぬほど嫌いだ。心の底からそう思っている。

 

本文に入る前に私、yuuuについて簡単に自己紹介したい。

東京生まれ東京育ち。私大文系学部を卒業し、就活時に広告会社2社を含む日系難関企業、メガベンチャー、ミドルベンチャー等の内定を多数獲得。

最終的に第一志望となった広告会社に就職し、現在は5-10年あたりの社員だ。

広告会社の内定を取ったといえばクリエイティブな発想ができる人材と勝手に思われることがあるが、そんなことはない。

平々凡々とした、どこにでもいるような学生だった。要領も悪い。

どれくらい悪いかといえば、ドトールのバイトで半年経ってもフードもドリンクも作らせてもらえず、ラウンドという食器下げの仕事ばかりさせられていたくらいだ。


交友関係も薄く広く、凄惨な学生生活だった。唯一の救いと言えば、一人だけ大好きな親友がいたことくらいだ。

 

彼の名前をNとしたい。

Nは完璧だった。3ヶ国語を話せ、頭脳も明晰。GPAは3.5超え。容姿が優れているのに決して女遊びに耽ることはせず、イギリス人の留学生の彼女を心から大切にしていた。

誰からも好かれ、誰からも信頼される人物であった。

彼とは河合塾時代に知り合い、彼はストレートで、私は浪人を経て同じ大学へ入った。

 

 


そんなNが自殺したのは彼が大学4年の6月であった。


Nが死ぬ前日、私は彼に会っていた。大学の自習室で。

「なぁyuuu、就活やっててよく分かんなくなったんだけどさ、人間って何の為に生きていると思う?こんなに面接で落ちるなんて思ってなくてさ。情けねえだろ。」

「いやいやそんなこと俺に聞いても分かるかバカ。のんびり生きて、死ぬ間際くらいにわかるんじゃねえかな。」

「やっぱそうか。死ぬ直前に振り返って分かるんだよな。生きる意味って。」

 


次の日の昼、Nの彼女から電話がかかってきた。

「Nが電話にでない。お願いだから彼のことを探してきて。」

「え、今昼でしょ?寝坊してるだけじゃない?」

「そんなことない。Nは毎朝7時までに起きて必ず私に電話をしてくれた。必ず、何日も何日も。だからお願い、彼のことを探してきて。」


確かに珍しかった。Nと一緒に取っている授業に彼の姿が見当たらなかった。

彼は就活中でもサボる事なく殆どの授業に出ていた。


まさかと思い、彼の家に向かった。嫌な汗をかきながら、自転車を全力で漕いで。

 

彼の家についた。302号室。ドアの鍵は空いている。  


目の前には無残なNの亡骸が転がっていた。私はその場で崩れ去り、慟哭した。

 


彼が自殺した正確な理由は分かっていない。遺書が残ってなかったからだ。

だが確実に分かるのは、彼が就活で悩んでいたこと。そして、それが自殺の引き金になったことだ。

 


私は憎んだ。就活というシステムを。

何故、あんなに優秀で誰からも好かれるNがたかが就活ごときで死ななければいけないのだ。


確かにNは就活を始めるのが遅かった。

研究に励んでおり、就活解禁日から2ヶ月遅れて就活を始めた。だが、ほんの数ヶ月間で就活対策することなど殆どできない。

第一志望の会社が彼にとっての初めての面接だった。いくら優秀なNでも手持ちの企業はすぐに無くなり、彼の就活は失敗に終わった。


私はこう思った。

人事に本当に見る目があれば彼を落とすことなんて絶対しない。

彼の人柄の良さ、頭脳の明晰さ、今まで頑張って来たことを見抜くことができたら落ちるはずがない。


ある企業の人事は懇親会で言った。

「面接で5分も話せばその人の本質を見抜くことができる。嘘を付いてないかどうか、そして我が社に必要かどうか」。

 

 


「果たしてそれは本当か」


そう思った私は、この腐った就活システムにあえて乗っかり、"人を見る目がある"と自負している人事が無能であることを証明しようとした。


浪人時代と同じくらい就活に打ち込んだ。

まずは就活というシステムを知ることから始めるべきだと思い、当時あったUnistyle、外資就活ドットコムといったサイトのコラム、内定者ESを読み込みまくった。

その中から自分と似た経験のESを探し、徹底的に真似した。一言一句間違わないくらいまで暗唱できるようにした。


企業は手当たり次第に受けた。外資、日系大手、メガベンチャーベンチャー。思い当たるところをただひたすらに受けた。


インターンは落ちまくったものの、慣れてきてからの本選考は面白いほど簡単に内定が出た。


私は思った。こんな簡単なことをやれば内定が出るのかと。

ドトールのバイトで全く使い物にならなかったこの私を優秀と判断した人事の無能さを鼻で笑った。


その後に私はある実験をすることにした。これは腐った就活というシステムへの復讐の為だ。そう自分に言い聞かせ、実行した。

 


学生時代頑張ったことで100%嘘をついてみることにしたのだ。

国際交流団体サークルの幹事長、テニスサークルのキャプテン、ボランティアサークルの副幹事長という設定でESを書いた。存在しないサークル名、サークル部員の名前、サークル創立の経緯など、設定を作り込んで頭に叩き込んだ。


勿論全て入ったことも経験したこともない。

"見る目がある"人事なら見抜けるはずだ。


結果は予想通りだった。

 

どの人事も私が嘘を付いていることを見抜けなかった。

嘘で塗り固められた自己PRを高く評価してくれた会社ばかりだった。

完璧に作り込んだ架空の設定は、数十分の面接ごときではロジックの1つも崩れなかった。

 


3社内定が出た時点で、正気に戻った。

 


労力と費用をかけて選考してくださっている企業の方々に非常に失礼なことをしたと悔い改め、内定辞退の連絡を即座に申し入れた。

 


仮にこんな事をして志望企業から内定を取ったとしてもNに顔向けできないと思ったからだ。

 

就活の時、最後に受けたのが今勤めている広告会社だ。

この選考では一切の嘘をつかず、全ての事を話した。亡くなったNのことも。

 


勿論、大した自己PRはできなかった。

本当の私は優秀ではないし、ただひたすらに就活対策のみを重ねてきた小賢しい学生だったからだ。人よりちょっぴり頑張っていた、ゼミの研究について熱弁した。

 


それでも人事は内定を出した。

ちっぽけな自分でもいいと肯定してくれたこの会社に、そしてNが入ってみたかったこの会社に入る事を決めた。

 


******

 


この文章を通じて伝えたかったことは、就活とは単なるゲームみたいなものだということだ。それは私が証明したつもりだ。

 


就職活動サイトを運営している会社でいくつか長期インターンをさせていただいた時にも学んだが、 どれだけ早い時期から就活の対策を始めるか、正しくて意味のある努力をするかで就活の結果は決まると確信している。


たかが面接で人の本質を見抜くことはできない。その人の本当の良さ、優しさ、今まで生きてきた証をたかが面接で見抜かれてたまるものか。


だから第一志望の会社に落ちても、面接で全然内定が出なくても気にしないで欲しい。

あなたが悪いわけじゃない、面接とはゲームであり、人事側のルールを知って戦えば簡単にクリアできるものだから。

 


納得いかなければ就留してもいい。  

どうせまだ数十年生きるんだから。ちょっとくらい寄り道しても大丈夫だ。

 


どれだけ就活が苦しくて絶望したとしても、絶対に死ぬ事はしないでくれ。ふとそう思った時はtwitter(@ad_carrer28)にDMをくれれば相談にのります。


このブログで就活に困った学生を少しでも助けられたらと思い、これからも就活や広告会社のキャリアに関する記事を書き続けようと思う。

 


なお、Nのプライバシーを守る為に2割ほど脚色を入れている。勿論読む人が読めば確実に誰か分かってしまうだろうが、このブログ記事が目にとまる事はないだろう。

この記事を読んだ就活生の悩みがなくなることを願い、筆を置きたい。